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2023.06.30 19:51

横浜女性殺害、遺族コメント全文 

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 横浜市鶴見区のマンション敷地内で殺害された大学1年冨永紗菜さん(18)の遺族が30日、コメントを公表した。全文は次の通り。


  ×  ×  ×


 犯人はなぜ娘の命を奪ったのか。こんなひどい方法を選んだのは何故なのか。


 仕方のないことかもしれないけれど、4回警察に相談しても有益なアドバイスをもらえなかったこと。助けてはもらえなかったこと。


 誤った情報がまことしやかに報道されていること。悪意のある情報操作。私たちの住まいはもちろんのこと、さなの祖父宅にまで押しかける報道陣のモラルのなさ。


 この全てのことに疑問、悲しみ、憤りがあります。でも一番許せないのは、私たち親がまぬけだったこと。


 さなを守れなかった。


 理解し難い彼の娘への執着、度を越す愛情表現、監視し制限することにさえ、そうしてしまう気持ちに寄り添う努力をしながら何度も話し合ったことは無駄だった。


 犯人に分かってもらおうなんて無理なことだったのに、それを分かっていなかった。


 悠長なことを伝えてる場合ではなかった。


 家に入ってきたのが分かった時にちゅうちょなくすぐに通報すべきだった。彼の人生のことをなぜ考えたのだろう、逮捕されたらかわいそうだなんてなぜ思ってしまったのだろう。甘かった、伝わらない、身勝手な解釈しかできない相手だったのに。


 激痛と恐怖。さながこの先得られたであろう幸せを一瞬にして奪われた。無念でしかない。これが夢だったら、時間が戻せたら。


 引っ越ししていたら、ボディーガードをつけていたら、危険な状況なことをもっとしっかりと理解していたら。いっときも目を離してはいけなかった。私たちの認識の甘さ。すぐに通報していたらこんなことにはなっていなかったのだろうか。後悔ばかりが押し寄せてきます。


 あの子がくすっと照れた笑顔で「ママ」って呼ぶことはもう二度とない。


 気持ちの整理がつかず悲しみに暮れています。


 好奇心を満たすための臆測や誤った情報で、娘をこれ以上傷つけないでください。どうかそっとしておいてください。お願いします。

(c)KYODONEWS

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