2023.06.13 08:42
地味な花ですが...高知県花ヤマモモ 「そりゃよかろう」と牧野博士が決める 複雑な思いも?
全国の都道府県の花が決まったのは1954年。日本植物友の会とNHKの企画に、国が協力した。
この時の選定委員会の委員長が牧野博士。高知の委員は県の花にノジギクを推したが、北から順に決めていたため、すでに兵庫の花に決定済みだった。
そこで東京大学の教授が高知について「牧野先生、ヤマモモはどうですか」と投げ掛けたところ「うん、そりゃよかろう」。これで高知の花は、地味なヤマモモの花に決まったという。
ただ同年、牧野博士が本県の園芸研究家、故武井近三郎さんに送ったはがきには「故郷の花では土佐は山モモと極(きま)ったようですが、それは適当です。が、これは故郷の花では無くて故郷の果実だ、ハ…」と記している。博士自身にも、複雑な思いがあったようだ。(浜田悠伽)