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2023.06.07 15:43

落語で初の早慶戦 大隈、福沢をくすぐりに

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 「第一回早慶合同寄席」の出演者とスタッフら=東京都新宿区の早稲田大戸山キャンパス

 どちらも約70年の歴史がある早稲田大と慶応大の落語研究会による「第一回早慶合同寄席」が、東京都新宿区の早大・戸山キャンパスで開かれた。


 早大の落研は1948年、落語の鑑賞を目的に誕生した。日本最古の歴史を誇り、OBに俳優の故小沢昭一さんらがいる。一方の慶大は54年に創部。学生が実演するようになった日本初の落研を自負し、落語家・立川談慶さんらを輩出した。


 新型コロナウイルス禍で両校共に入部者が落ち込んでいたことから合同寄席の機運が生まれ、野球の早慶戦の時期に近い6月上旬に開催した。それぞれ三十数人のメンバーの中から、3人ずつが高座に上がった。創設者の大隈重信や福沢諭吉をくすぐりに入れるなどの工夫も見られた。


 慶大のトリは、もくもく亭くも輔(宮島蒼一郎さん、3年)。幼なじみ同士のなれそめを描く「宮戸川・上」を笑いをまぶしつつ熱演した。壮大(早大)なラブストーリーにKO(慶応)寸前かと思われたが、大トリを務めた早大の有楽亭ひとよし(武田朋也さん、3年)が人情話「井戸の茶碗」を本寸法で聞かせて、譲らなかった。


 武田さんは「慶大は客席を巻き込むコミュニケーション力がすごい」。宮島さんも「早大は正統派できっちりしている」とエールを交換した。コロナ禍が落ち着いた今春は、少年ジャンプで連載中の落語漫画「あかね噺」などをきっかけに新入部員が増加に転じた。今後も持ち回りで合同寄席を続ける予定だ。

(c)KYODONEWS

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