2023.05.16 08:32
カツオ通じ異文化交流 高知県中土佐町でモルディブ料理学ぶ
モルディブのカツオ料理を学ぶ参加者ら(写真はいずれも中土佐町の中土佐町民交流会館)
カツオを使ったモルディブのカレーとすまし汁
モルディブはインド洋の島国。基幹産業である漁業の資源保護のため、網での漁を禁止し、一本釣りを大切に守っている。
国際協力機構(JICA)の技術協力プロジェクトの一環で、同国水産庁の研究者や漁業者ら10人が来日。10日から、カツオの一本釣りが盛んな中土佐町で水揚げ後の品質管理や加工技術などを学んだ。
同町が12日に企画した料理教室では、訪問団が町内で水揚げされたカツオのあらや内臓を丁寧に切り分け。カレー作りは、持参した緑や黄色、赤のトウガラシをどんどん刻む様子に「まあこじゃんと入れて…」と心配顔だった人も、完成後は「おいしい!」と汗ばみながら味わった。
町内の鮮魚店で働く田中幸子さん(61)は「脳みそを食べようなんて、考えたこともなかった。同じカツオでも文化が違う」。モルディブ水産庁のアフサン・モハメドさん(37)は「楽しんでもらえてよかった。母国では生で魚を食べないが、たたきはおいしかった」と、高知の味にも満足していた。(蒲原明佳)