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2023.05.13 08:38

バー経営兄弟が水産会社「室戸の魅力PRしたい」 加工品開発・昼飲み店も

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伊勢エビなどの加工品開発に取り組む野町拡台さん=左=と拓史さん(写真はいずれも室戸市室津のEast水産)

伊勢エビなどの加工品開発に取り組む野町拡台さん=左=と拓史さん(写真はいずれも室戸市室津のEast水産)

 高知県室戸市でバーを経営する兄弟が、加工品開発と飲食を手がける水産会社「East水産」(室戸市室津)を立ち上げた。水産業経験ゼロから出発した2人は、地元漁師のサポートも得て「魅力ある室戸の海産物を県内外にPRしたい」と張り切っている。

 兄の野町拡台(こうだい)さん(25)と弟の拓史さん(24)は、2020年5月、同市内にバー「East」を開いた。常連客には地元漁師が多く、海産物談議に加わるうち「キンメダイやマグロだけじゃない。室戸の水産業にはまだまだ可能性がある」との思いが強まった。特に伊勢エビは漁獲量が多い割に、室戸産としての認知度が低いという。

 会社経営を見据え「自分たちで取ったものを扱いたい」と昨年2月には漁船を購入。漁業経験も皆無だったが、バーの漁師たちが指南。漁具の作り方や仕掛けの投入方法、鮮度の保ち方などをみっちり教わった。

 飲食の店舗は国道55号沿いにある社屋と兼用。先月22日にオープンした店内のいけすには、伊勢エビやメダイ、マゴチなどが泳ぐ。拡台さんは魚の価値向上へ、素材は未定ながら、オリーブ油とニンニクで煮る料理「アヒージョ」などでの商品化に着手。交流サイト(SNS)も活用し、まずは県外への販路開拓を目指す。

ランチや昼飲みも楽しめる店内

ランチや昼飲みも楽しめる店内

 飲食は伊勢エビや刺し身の定食といったランチメニューのほか、「漁から戻った漁師が昼飲みを楽しめるように」と約90種類の酒類と、20種類ほどのおつまみメニューをそろえた。営業は午前11時~午後5時(不定休)。

 室戸で生まれ育った2人は、高齢化や人口減が進む地域の活性化へ強い思いがあるという。拓史さんは「伊勢エビで、ふるさと納税返礼品の開発にも挑戦したい」。拡台さんは「若い力で盛り上げ、室戸に恩返しできるよう頑張りたい」と力を込めた。(板垣篤志)

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