2023.05.11 08:34
ツバメの子の誕生心待ち 高知市升形商店街、営巣に協力 愛鳥週間5/16まで
人が作った土台を、ツバメが泥で仕上げた巣。つがいがせわしなく飛び交う(写真はいずれも高知市升形)
同商店街の人たちが保護に乗り出したのは15年ほど前。アーケード内で育っていたひなが、カラスに襲われたことがきっかけという。東南アジアから「わざわざ高知まで飛んで来て子育てしゆうのに、これではいかん」と同商店街振興組合代表で、クリーニング店兼たばこ店を営む田島明さん(74)。薬局を営む田所信一郎さん(74)、画材店を営む植野恭司さん(72)も協力し、アーケード内(高さ3・5メートル)にカラスよけのテグスを張り巡らせた。
さらに、カラスが来なくなるというマーク入りのステッカーを手作りしたり、止まり木を構えたり。居心地の良さを感じたのか、営巣するツバメの数は年々増えていった。
昨年には、石粉粘土で巣の土台を作り設置。ツバメには見向きもされなかったものの、あらためて今年、以前巣があった場所に粘土を置くと1組が気に入ってくれた。粘土の上に泥をくっつけて仕上げ、巣にこもるようになった。
止まり木で羽を伸ばして一休み
「下から見る限り抱卵している巣がいくつかある」と田島さん。植野さんは「ふんもいっぱいするき、掃除が大変やけど。見てると頑張ってほしいと思う」と話し、「『ツバメ商店街』。ええんちゃうか」と笑った。
10~16日は愛鳥週間。(河本真澄)