2023.05.10 15:52
KAT―TUNライブで歓声響く 横浜アリーナ
ライブで歌う「KAT―TUN」=横浜市
新型コロナウイルス禍を経て全国ツアーに臨んだ人気グループ「KAT―TUN」が横浜アリーナでライブを行った。
「もっと声出さねえか!」。亀梨和也があおると、客席から一斉に「キャー」。ためらいから解放された歓声が響く。ソロ曲では、メンバーの名前を呼ぶ声が次々に上がり、互いに約3年間、内に秘めていた思いが爆発したような盛り上がりを見せた。
新譜「Fantasia」収録曲とデビュー以来のヒット曲を2時間超に凝縮させたプログラム。植物、鏡、砂をモチーフにした物語性の高い演出で、グループの魅力である野性味と色気を前面に出した。
EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の「Wild Rose」は、深紅のバラの映像を背景に女性ダンサーとペアで踊り、艶やかに表現。「DON’T U EVER STOP」ではカーテン様に砂を降らせ、手のひらに受けたり、肩を払ったりする振りを合わせた。
丁寧な歌と音楽の多彩さも際立った。「ゼロからイチへ」はギターと金管楽器を効かせたラテン調、「Lament」は中丸雄一のファルセットが印象的に響く。
17年前に発表したデビュー曲を、メンバーの変化に応じてアレンジした「Real Face#2」では上田竜也の挑戦的なラップと中丸のボイスパーカッション、亀梨のリードボーカルが見事に調和。テンポの良い3人のトーク、アイドル公演ならではの歓声がそろって、緩急が付いた充実のライブになった。
(c)KYODONEWS