2023.04.23 10:51
G7農相、食料安保強化へ連携 生産性向上、ウクライナ支援も
G7農相会合を終え共同記者会見する野村農相=23日午前、宮崎市
宮崎市で開かれた先進7カ国(G7)農相会合は23日、食料安全保障の強化に向け、農業の生産性向上と環境に配慮した持続可能な農業実現の両立に連携して取り組むとした共同声明と行動計画「宮崎アクション」を採択し、閉幕した。世界の食料供給に大きな影響を与えたとしてロシアのウクライナ侵攻を非難。破壊された農業インフラの再建などウクライナ支援の姿勢も打ち出した。
日本が資金拠出を表明している国際農業開発基金(IFAD)の途上国支援のプロジェクトに関しても、賛同を示した。
農相会合は野村哲郎農相が議長を務め、22日から2日間の日程で開催した。声明は、新型コロナウイルス禍に加えてロシアの侵攻が穀物や燃料、肥料の価格高騰を招いたとして「この戦争が世界の食料安全保障に与えている破壊的な影響を深く懸念する」と表明。気候変動による農業への影響も懸念される中、生産性を高める方法で農業・食料システムの持続可能性を迅速に向上させることが重要だと指摘した。