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2023.04.20 15:47

【東京ウオッチ】アイデンティティー、渋谷で問う―気鋭のアーティストが日本初個展 いまのTokyoをつかむイベント情報(22日~30日)

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 渋谷パルコで日本初の個展を開催しているフィリップ・クスティックさんのプロフィル写真(提供写真)

 ◎「渋谷半世紀」 Shibuyaカルチャー最前線


 【22日(土)】


 ▽「フィリップ・クスティック個展“human product”」(~24日、渋谷区・渋谷パルコ、本人によるライブパフォーマンスを21日19時から会場で開催)


 新進気鋭のスペイン人アーティスト、フィリップ・クスティックさんの日本初の展覧会が渋谷パルコで開催されている。


 インターネット社会に焦点を当て、人間味のない仮面作品やシリコーン製のキャラクターによる彫刻作品などで知られる。会場では自身の姿を投影した写真や動画、彫刻を展開。身体、心、テクノロジーの三つの要素が人間のアイデンティティーをどのように形成するのかを表現している。均質的で優しさも漂う作品は、加速する技術に疑問を投げかけているようにも見える。


 フィリップさんは「私たちは人工知能(AI)との付き合い方を模索中。負の面もあるが、人の創造力を発展させる可能性もある」と指摘。日本の漫画やアニメから受けた影響にも言及し「多様な文化が息づく渋谷での個展の開催は素晴らしい」と話した。


 ▽「東京レインボープライド2023」(~23日、渋谷区・代々木公園など)


 LGBTQなど性的少数者への理解を広めようと、当事者や支援者らが渋谷区でパレードする。


 今年で10回目となる渋谷区のパレードは「変わるまで、続ける」がテーマ。シンボルカラーの虹色の旗などを手にした人々が代々木公園から公園通り、原宿を行進、世代や立場を超え交流する。代々木公園にはフォトブースも設け、その場から自分の写真をSNSに発信できる。


 主催は「東京レインボープライド」。共同代表理事の杉山文野さんは「2015年に日本初のパートナーシップ制度を導入した渋谷区は、これからも文化発信の先端を走ってほしい」と語る。


 日本で先進7カ国(G7)の会議も開催される中、性的少数者の権利を守る法整備の期待が高まる。寛容といわれる渋谷の街で、少数者の思いが世界中に伝わるように“楽しく”パレードに参加したい。



 ○そのほかのお薦めイベント


 【22日(土)】


 ▽「『ハンド・イン・ハンド~卓越した職人技への称賛~』展」(~5月8日、渋谷区・ジング、事前予約制、入場無料)


 イタリアの高級ブランド「フェンディ」が、同国の職人たちが継承する伝統工芸に敬意を表した展覧会を表参道で開催している。2021年にローマで行われ、東京は世界で2番目の開催地だ。


 本展では、フェンディの創業家3代目のシルビア・フェンディさんが1997年に発表したアイコンバッグ「バゲット」に着目。ウンブリア、サルデーニャ、ロンバルディア各州などイタリア国内の伝統工芸士たちの精巧な“技”による美しい作品の数々を紹介している。08年に誕生したバッグ「ピーカブー」にも焦点を当てた。韓国のテオ・ヤンさんら世界中のアーティストたちがアートを施した作品を目にすることができる。


 イタリアの歴史的な伝統技術だけではなく、デザインやアートへのオマージュも感じられる貴重な展覧会だ。


 ▽「二子玉川 陶器市」(~23日、世田谷区・二子玉川 蔦屋家電)


 人気陶芸作家らによる皿や器を紹介する陶器市が二子玉川の蔦屋家電で開催されている。


 計18の作家とブランドが出品。谷口佐和子さんの使い勝手の良い器、前田麻美さんの細やかな模様の作品など、春からの新生活にぴったりの個性豊かな陶器が並ぶ。盛られる食の種類も考え制作されたものも。揚げ物を置く網と組み合わせたカラフルな皿など、利便性にも優れた陶器が見つかる。


 期間中の会場では、桜新町に本店を構えるおはぎ専門店「タケノとおはぎ」のおはぎを数量限定で販売。色鮮やかなお菓子を盛る器を探しながら、豊かな日常のヒントを発見できるイベントだ。


 【28日(金)】


 ▽「NEO 月でくらす展~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!」(~9月3日、江東区・日本科学未来館)


 2040年の月面基地での生活を疑似体験できる展覧会が、お台場の日本科学未来館で開催される。


 会場は、月面基地内外の暮らしがわかるように、「基地ゾーン」(基地内)と「月面ゾーン」(基地外)で構成。二つのゾーンでのパネル学習やミッション体験などを通して、月で暮らす自分の姿を想像できる内容となっている。


 基地ゾーンでは、月面基地での衣食住から月での仕事まで体験できる。月面ゾーンでは、月から望む美しい地球の姿などを再現。展示の目玉である「月面重力体験」では、月と地球の重力の違いを感じることができる。


 宇宙の体験学習を通し、人類と月の未来について親子で楽しく考えられるだろう。

(c)KYODONEWS

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