2023.04.18 17:21
「１００万円前後のＥＶ目標」 台湾・鴻海の事業トップ関潤氏
インタビューに応じる、台湾の鴻海精密工業のＥＶ事業トップに就任した関潤氏
台湾の鴻海精密工業の電気自動車（ＥＶ）事業トップに就任した関潤氏が１８日までに共同通信のインタビューに応じ「ＥＶ普及に向けて、１００万円前後の商品投入を目指す」との方針を示した。スマートフォンなど電子機器の受託生産で成功した事業モデルをＥＶでも展開。世界各地のブランドから生産を受託し、規模のメリットを生かして低価格化を進める。
関氏は日産自動車の副最高執行責任者（ＣＯＯ）やニデック（旧日本電産）社長を歴任。豊富な業界経験を鴻海の劉揚偉会長に買われて今年２月にＥＶ事業の最高戦略責任者に就任した。
鴻海は米アップルのアイフォーンなどの受託生産で成長し、新事業としてＥＶ市場に参入した。関氏は「ＥＶはまだまだ価格が高く、ほんの一握りの消費者にしか行き渡っていない」と指摘。今後は鴻海にとってＥＶ事業が「最大の成長領域になる」と強調した。低価格を武器に、世界のＥＶ市場で２０２５年に５％のシェア獲得を目指す。
既にＥＶバスなどを生産し、早ければ年内に台湾の自動車ブランド向けに乗用ＥＶの納車を始める。
