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2023.04.13 08:32

棟方志功が吉井勇の歌描く 高知県香美市 企画展に版画31点

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吉井勇の歌を基に制作した棟方志功の版画を紹介する企画展(写真はいずれも香美市立吉井勇記念館)

吉井勇の歌を基に制作した棟方志功の版画を紹介する企画展(写真はいずれも香美市立吉井勇記念館)

 世界的な版画家、棟方志功(1903~75年)が歌人、吉井勇(1886~1960年)の歌を基に制作した版画を紹介する企画展が、香美市香北町猪野々の市立吉井勇記念館で開かれている。6月4日までの午前9時半~午後5時(月火曜休館、5月1、2日は開館)。

 勇のファンだった志功は、勇が志功を詠んだ歌を発表したのをきっかけに、勇の歌集「流離抄(りゅうりしょう)」の作品などを版画で表現。短歌の文字数に合わせた31点を「流離抄板画巻」(1953年)として発表した。

 展示では板画巻の全作品を紹介。勇が京都を恋しく思った歌や2人が疎開していた富山県で同じ紙すき屋に通っていた当時のことを詠んだ歌に合わせ、てんぐや女性、オオカミや草木など、歌から発想したと思われる絵をダイナミックに描いている。このほか、志功の孫が自宅で発見した勇の直筆原稿も数点展示されている。

版画には短歌から着想した絵が描かれている

版画には短歌から着想した絵が描かれている

 同館の森本ゆかり館長(55)は「棟方志功が歌を口ずさみながら描いた作品。どんな思いで何を描いたのか、想像を巡らせてほしい」。土佐市から訪れた女性(54)は「歌と版画、お互いの魅力を引き出し合った作品。吉井勇さんの人となりにも興味が湧き、改めて歌集も読んでみたい」と見入っていた。(福井里実)

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