2023.03.11 15:51
東電、経営かじ取り混迷続く 原発再稼働、値上げも難航
東京電力柏崎刈羽原発7号機
東日本大震災から12年が経過したが、経営再建を目指す東京電力ホールディングスのかじ取りは混迷が続いている。福島第1原発事故による巨額の賠償や廃炉資金の確保を迫られているが、収益改善の柱に据えた柏崎刈羽原発(新潟県)は相次ぐ不祥事で再稼働は難航。燃料費高騰も打撃となり巨額赤字は避けられず、6月を目指す家庭向け電気料金の値上げも政府の厳格な審査が待ち受け実施時期などは見通せていない。
ウクライナ危機などを背景に液化天然ガス(LNG)や石炭など火力発電の燃料価格は高騰。東電の2023年3月期の連結純損益は3170億円の赤字(前期は56億円の黒字)に陥る見通しだ。