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2023.03.10 16:02

香川・豊島の産廃現場、整地完了 公害調停から23年

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 かつて産業廃棄物が不法投棄された豊島の現場(中央)=2021年11月、香川県土庄町

 国内最大級の産業廃棄物の不法投棄があった香川県土庄町の豊島で10日、投棄現場の整地工事が完了した。県が進めてきた一連の産廃処理事業の最終工程で、16日の専門家の現地確認を経て正式に事業終了となる。県と住民との間の公害調停成立から約23年を経て、国の廃棄物行政の転換点にもなった不法投棄問題は大きな節目を迎えた。


 国の財政支援を含めた総事業費は約820億円。既に産廃と汚染土壌の計約91万3千トンは島外に撤去され、無害化処理されている。事業は産廃特別措置法に基づくもので、同法は今月末に失効する。池田豊人知事は「これまでの過程を鑑みれば、多くの方々のご尽力で進められてきた大事業だったと改めて感じている。心から感謝申し上げる」とのコメントを出した。


 豊島で住民運動を率いてきた安岐正三さん(72)は「多くの労力と時間、経費がかかり、調停に参加した549人の約7割が既に亡くなった。地をはうような運動だった」と振り返った。

(c)KYODONEWS

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