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2023.03.09 08:35

高知県出身・長埜恵さん ネット小説大賞入賞作出版「怪異の掃除人」

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ネット小説大賞で入賞した長埜恵さんのデビュー作

ネット小説大賞で入賞した長埜恵さんのデビュー作

 高知県出身の作家、長埜(ながの)恵さん=ペンネーム=がこのほど「第10回ネット小説大賞」で入賞し、デビュー作「怪異の掃除人・曽根崎慎司の事件ファイル 生ける炎は誰が身を喰らうか」を出版した。街の怪奇現象に「怪異の掃除人」と仲間たちが立ち向かい、絆を深めていく物語。長埜さんは「『好き』を詰め込んだ作品。本になるなんて信じられない」と喜んでいる。

 ネット小説大賞は、投稿サイト「小説家になろう」上でエントリーでき、出版社の編集者らが優秀な作品を選出する。第10回は1万3116作品のうち48作品が入賞。長埜さんの作品は宝島社から「会話が小気味よく痛快。ホラーとしても探偵ものとしても楽しめる」と評価を受けた。

 長埜さんは学生時代からノートや個人サイトに文章を書いて友人に見せるのが趣味。社会人になってからも「一人で書いて、読んで、こっそりしまって満足してた」。2019年、「―なろう」サイトに投稿を始めたところ、訪問者が徐々に増加。執筆頻度も上がり、「怪異―」シリーズは連日2千~3千字書いて投稿していた。

 「―なろう」上では「異世界転生」や「悪役令嬢物」と呼ばれるジャンルが人気。一方「怪異―」は、米国の小説家H・P・ラブクラフトらが創作した「クトゥルフ神話」の世界観をベースに、掃除人と助手の絆をブロマンス(男性同士の熱い友情物語)として描いた。ニッチなジャンルだが「『私が好きで読みたい』を軸に書いたら、応援してくれる人が出てきた」(長埜さん)という。

 親と子の確執やカルト教団との対決も描かれる。長埜さんは「多様な背景を持った人たちが自分の足で歩いて幸せになれる物語を書きたかった。次はミステリーやSFに挑戦したい」と目を輝かせていた。(竹内悠理菜)

◆もっと詳しく!
「怪異の掃除人」著者の長埜恵さん(高知県出身)ネット小説大賞からデビュー! 作品に込めた“好き”の力とは

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