2023.03.03 09:50
性犯罪の被害者情報を匿名化 刑事手続き全体で秘匿、改正法案
政府は3日、性犯罪被害者らの個人情報を加害者に知られないようにするための刑事訴訟法改正案を閣議決定した。氏名や住所といった個人特定につながる事項を省いて逮捕状・起訴状の「抄本」を作成するなどし、逮捕から判決確定まで、刑事手続き全体で秘匿できるようにする。今国会に提出する。
捜査現場では名前の一部だけを記載するなど個人特定を避ける工夫が図られているが、刑事手続きでは原則として、被害者の氏名を含む事実関係を具体的に示す必要がある。ただ、加害者と被害者に面識がない事件も多い。個人情報が知られることで二次被害につながりかねないケースもあり、対策を求める声が上がっていた。