2023.03.02 16:46
自転車ヘルメット着用９％ ４月から全年齢で努力義務
記者会見する警察庁の露木康浩長官＝２日午前、警察庁
２０２２年に全国で起きた自転車に乗った人の交通事故で、死傷者のヘルメット着用率が９・９％（前年比０・１ポイント減）だったことが２日、警察庁の統計で分かった。小中学生に比べ、６５歳以上の高齢者は３％台と低迷している。死者の半数が頭部を損傷していた。ヘルメットの着用は改正道交法の施行に伴い、４月１日から全年齢で努力義務になる。罰則はない。
各地の警察は、利用者に着用を促すよう自転車販売店に依頼するなど広報・啓発活動を推進。警察庁は、東京都など一部の地域で利用者の着用率を調査している。
警察庁によると、２２年の死傷者は６万８１４０人で、ヘルメットを着用していたのは６７１７人。死者は３３６人で、うち２２０人が６５歳以上だった。死傷者のうち死者の割合を示す致死率は、着用していた人の０・２１％に対し、非着用の人は０・５４％で約２・６倍高かった。
現行の道交法は、１３歳未満の子どもが自転車に乗る際、ヘルメットを着用させる努力義務が保護者にあると規定している。この努力義務は０８年から始まった。
