2023.02.22 15:02
「東日本」派遣トルコ隊長が活動 救助指揮、被災地支援に感謝
倒壊した建物のがれきの前で、過酷な救助活動を振り返るヤルチュン・ムムジュ氏=20日、トルコ南部カフラマンマラシュ県(共同)
【アダナ(トルコ南部)共同】トルコで甚大な地震被害を受けた被災地で、2011年の東日本大震災の被災地に派遣されたトルコ救助隊の隊長だったヤルチュン・ムムジュ氏(59)が活動している。22日までに共同通信のインタビューに応じ、2週間で約2千人を救助したと明かした。
ムムジュ氏はトルコ災害緊急事態対策庁に所属し、南部カフラマンマラシュ県の救助指揮官を務めた。「今回、いち早く救助に参加してくれた」と、被災直後に同県に派遣された日本の救助チームなどの支援に感謝を示した。
ムムジュ氏は地震のあった6日、トルコ政府の特命を受け陸路で被災地に入った。断片的な情報から「過去に経験のない異常な事態を覚悟した」という。
カフラマンマラシュ県で救助に従事したのは期間中「計5千人超」。日本やドイツといった外国の隊を含め、どこに救助を派遣するかを差配するのがムムジュ氏の任務だった。
あちこちの倒壊した建物から助けを呼ぶ声が響く中、「漏電やガス漏れの有無を確認する余裕もない危険な仕事だった」と振り返った。