2023.02.19 05:31
米中外交トップが非難の応酬 気球問題発覚後、初の対面会談
ブリンケン米国務長官=18日、ミュンヘン(AP=共同)
【ミュンヘン、北京共同】ブリンケン米国務長官と中国の王毅共産党政治局員は18日、ドイツ・ミュンヘンで、気球問題発覚後初めての対面会談を開いた。ブリンケン氏は米上空への中国の偵察気球飛来は「二度と起きてはならない無責任な行為だ」と指摘。王氏は気球撃墜について「米国が武力の乱用で中米関係を損なったことを直視し解決する」よう求めた。外交トップによる会談は非難の応酬となった。
会談は約1時間。新華社電は会談を「非公式の接触」と伝えた。ブリンケン氏は王氏から「謝罪はなかった」とテレビのインタビューで語った。
米国務省によると、ブリンケン氏は偵察気球について「これまで五大陸の40カ国以上の上空に侵入した」と指摘した。いかなる米国の主権侵害も看過しないと明言した。
中国外務省によると、王氏は会談で気球問題について米側に厳正な立場を示し、対応を根本から改めるよう求めた。さらにミュンヘン安全保障会議に出席した王氏は、関連の場で「気球は民間用で予定軌道を外れて米上空に入った」と改めて主張した。