2023.02.16 16:56
ロシア、地下シェルター整備か ウクライナの越境攻撃警戒
モスクワの地下シェルターの入り口=2017年1月(タス=共同)
英字紙モスクワ・タイムズは16日までに、ロシア各地の自治体が政府の指示で、ソ連時代につくられた地下シェルターの点検や改修などの整備に着手していると報じた。複数の当局者の情報としている。ウクライナに侵攻するロシアが、ウクライナ側からの越境攻撃を警戒した動きとみられる。ロシアでは国境から離れた地域でも無人機(ドローン)などが原因とみられる爆発が報じられ、ロシアはウクライナの攻撃だと主張している。
ある当局者によると、非常事態省や国防省などが昨年2月の侵攻後にシェルターの大規模調査を決定。南部クラスノダール地方や西部ニジニーノブゴロドでは、整備にそれぞれ数十万ドルが計上されたと地元紙が報じた。
ロシアでは軍拡競争が激化したソ連時代につくられた防空壕の機能を果たすシェルターが各地にあるが、長年放置されたり、他の用途に利用されたりしている。整備の動きは広く公表されておらず、市民に大きな動揺は広がっていない。(共同)