2023.02.15 08:46
【動画】市川染五郎、鏡獅子初演「大切な作品のスタートを高知で切らせてもらえた」 松本幸四郎「次は勧進帳」
「春興鏡獅子」で獅子の精を演じる市川染五郎(2月上旬、高知市の県民文化ホール=釣井泰輔さん撮影)
鏡獅子は、かれんな娘が一転、勇壮な獅子の精となる難易度の高い人気舞踊。公演のトークなどで、染五郎は「2、3歳の頃から(中村)勘三郎おじさまの鏡獅子を見て憧れだった。鏡獅子は一生かけて追求したい役」と力を込め、挑戦してみたい役として祖父の松本白鸚が60年以上、演じ続ける「勧進帳」の弁慶を挙げた。
市川染五郎=左=と松本幸四郎。染五郎は「高知での好物はアユの塩焼き」と話した(高知市内)
公演は幸四郎と約30年、交流のある高知市内の呉服店の主催。幸四郎は「地方で育ててくれる人は希有(けう)。今後、(歌舞伎座などで上演する)レパートリーに入れるなど次につながる作品は高知で(まず上演を)。高知は始まりの地」と語り、次回の高知公演の演目について「染五郎が『勧進帳を』と公の場(トーク)で言ってしまった。観客という証人がたくさんいるわけですから…」。勧進帳の上演を笑顔で約束した。(村瀬佐保)