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2023.02.11 16:01

日銀「金融正常化」へ一歩 新正副総裁、市場は評価

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 2016年5月、G7財務相・中央銀行総裁会議の開幕に先立ち開かれたシンポジウムに臨む植田和男氏(右)。左は日銀の黒田総裁=仙台市

 日銀の正副総裁3人の人事が固まり、市場関係者の間では11日、金融政策の「正常化」に向けた一歩だとの受け止めが広がった。総裁候補の植田和男氏、副総裁候補の氷見野良三氏と内田真一氏は一般にはなじみのない顔触れだが、経済専門家の間では理論家や実務家として知られる。ただ経済は絶えず動いており、判断を誤れば国債が暴落し金利が急騰しかねない。細心の政策運営が求められる。


 日銀は現在、国債を大量に購入することで「政府の借金を実態的に肩代わりしており、戦前のような異常な状態だ」(エコノミスト)との批判は絶えない。植田氏らの大きな使命は大規模金融緩和策を正常化させる「出口」への道を見つけることだ。


 植田氏は日銀審議委員時代、デフレ脱却まで低金利政策を必ず続けると表明すれば時間とともに緩和効果が高まるという「『時間軸効果』の理論を打ち出した」(成城大の後藤康雄教授)。日銀が戦後、世界で初めてゼロ金利政策や量的金融緩和策を導入した際も、理論的支柱は植田氏だった。それだけに金融緩和策の欠点にも詳しい。

(c)KYODONEWS

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