2023.02.11 15:45
米、化学兵器の全廃を今春完了へ 非人道兵器の軍縮姿勢示す狙い
ボニー・ジェンキンス米国務次官(国務省提供・共同)
【ワシントン共同】ジェンキンス米国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)は10日、米国が批准した化学兵器禁止条約に沿って国内に残存する化学兵器の全廃を今春に完了すると明らかにした。非人道兵器の軍縮を進める姿勢を国際社会に示す狙いとみられる。「全廃に向けた国防総省の熱心な取り組みを祝うことになる」と記者団に語った。
1997年4月に発効した条約はサリンなどあらゆる化学兵器の開発、生産、保有を禁止し、加盟国が化学兵器を原則として発効後10年以内に全廃することを義務付けている。米国は間に合わず延期を繰り返してきた。