2023.02.11 08:39
秋田犬仲間増やしたい 保存会高知県支部の支部長、岡林秋雄さん―やいろ鳥
秋田犬に囲まれて暮らす岡林秋雄さん(高知市内)
「朝起きた時から寝る時まで犬が常におる。犬の中で暮らしています」
「秋田犬保存会高知県支部」の支部長を務める岡林秋雄さん(58)=高知市高須=が笑顔で話す。
子犬から成犬までの秋田犬18匹をはじめ、ウルフドッグやシェパード、近所の山で保護した犬など9匹も飼育。毎朝4時に起きて1、2匹ずつ計3時間弱散歩させるのが日課だ。
秋田犬は、国の天然記念物である日本犬6種(ほかに四国犬、柴犬、紀州犬、甲斐犬、北海道犬)の一つ。そのうち唯一の大型犬で、成犬は足先から背中までの体高が60~70センチほど。雄の体重は40キロ超にもなる。
出合いは約20年前。大型犬好きの妻が突然子犬を連れ帰り、「秋田犬を飼う」と宣言したのがきっかけ。子どもの頃、父親が小型の猟犬を飼っていた経験から「散歩に行くのが大変。嫌だなあ」とも思っていたが、独特のおおらかな性格や毛並みの美しさに魅了された。現在21歳の娘も秋田犬と遊びながら育ち、川でおぼれそうになった時に首をくわえられて助けられたこともあったという。
雪国生まれの犬種で暑さに弱く、飼育スペースには冷房や扇風機を完備。建設業の本業を生かして、1匹分ずつ高床式の犬小屋を手作りしている。
2019年に支部長に就任。会員増に向けてブリーダーの活動もしながら、「展覧会」と呼ばれる全国規模の秋田犬コンクールに向けて立ち姿などのトレーニングに励む。「自分が育てて評価されるのがうれしい。高知にもこんな犬がいる、という知名度を上げたい」
19日には、県支部主催の展覧会を同市布師田の高知ぢばさんセンターで開催。県内外から30匹ほどが参加予定で、一般観覧も可能だ。「気軽に来て、秋田犬と触れあってほしい」と話している。午前9時から午後1時ごろまで。(松田さやか)