山沖さん（黒潮町）ダブル受賞　椋庵文学賞・高知県出版文化賞決まる　文化賞、ほかに３点　寺田寅彦記念賞は応募なし

2023.02.03 08:35

山沖さん（黒潮町）ダブル受賞　椋庵文学賞・高知県出版文化賞決まる　文化賞、ほかに３点　寺田寅彦記念賞は応募なし

高知新聞社

椋庵文学賞と県出版文化賞をダブル受賞した山沖素子さん（高知市本町４丁目の県民文化ホール）

　第５６回椋庵文学賞、第６７回県出版文化賞の受賞作が２日発表され、山沖素子さん（７０）＝黒潮町出口＝のエッセー集「風へⅤ」がダブル受賞を果たした。出版文化賞にはほかに、高知県立大学名誉教授の松崎淳子さん（９６）＝高知市九反田＝のエッセー集「まっことめでたい９６歳」など３点が選ばれた。

　高知県内在住者の優れた文学作品に贈られる椋庵文学賞（同賞財団主催）には、昨年発表の自薦他薦を含む１３点（散文１１点、詩歌２点）が寄せられ、米沢朝子・高知ペンクラブ副会長ら選考委員７人が審査した。

　山沖さんは元小学校教員。「風へＶ」（ふたば工房）は、１９９７年に大原富枝文学賞一般・随筆の部で入賞したのをきっかけに、５０歳から５年おきに刊行しているシリーズの５冊目。退職後の日常を軽やかな言葉でつづっており、選考委員から「読んでいるうちに作者の世界に包まれていった」と高く評価された。

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