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2023.01.20 08:00

小社会 寒さが身にしむ

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 この週末以降、列島には今季最強の寒気が南下するとテレビの天気予報が伝えている。きょうは二十四節気の「大寒」。暦の通り、寒さの極まる時期になるのかもしれない。

 小説家、故永井龍男は随筆「大寒に近く」でこう書く。「暮れから正月、なにかとにぎやかに過ごしたあとだけに、財布の中もものさびしいし、寒さが余計身にしむ」。親しい人の集まり、クリスマスにお年玉。出費がかさんで、同じ心情の向きも少なくないのでは。

 ただでさえ世は値上げラッシュに歯止めがかからない。食品では2月、3月も6千品目以上で価格改定を予定。身近なところでは、ミツカンの「味ぽん」も33年ぶりの値上げだとか。ますます庶民は懐の寒さが身にしみる。

 賃上げの行方が注目される春闘が近くスタートする。岸田首相は、40年ぶりの水準になった物価上昇率を超える引き上げを経済界に要請。一部の大企業は応えても、問題は労働者全体の7割近くが勤める中小企業の反応だろう。

 先ごろ東京新聞が、7割以上の中小企業が「賃上げの予定なし」と答えた調査結果を報じていた。大企業の下請けという力関係で、コスト上昇分を価格転嫁しにくい構造。政府の支援。十分な対策がなければ、首相が言う「好循環」も掛け声倒れになりかねない。

 大寒は梅が咲き始め、次第に日が長くなって春に向かう時期でもある。少しでも懐に温かさを感じる春になればいいが。


1月20日のこよみ。
旧暦の12月29日に当たります。つちのえ とら 六白 仏滅。
日の出は7時09分、日の入りは17時25分。
月の出は5時37分、月の入りは15時16分、月齢は27.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時36分、潮位159センチと、16時13分、潮位160センチです。
干潮は10時55分、潮位87センチと、23時19分、潮位-25センチです。

1月21日のこよみ。
旧暦の12月30日に当たります。つちのと う 七赤 大安。
日の出は7時08分、日の入りは17時26分。
月の出は6時42分、月の入りは16時28分、月齢は28.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時21分、潮位168センチと、17時07分、潮位170センチです。
干潮は11時43分、潮位79センチです。

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