2023.01.13 08:40
教諭カード詐欺の被害少なくとも32人 7000万円借り自転車操業か 現金詐取容疑で夫妻を再逮捕 高知署
再逮捕されたのは、高知市宝町、同校教諭(起訴休職中)の男性容疑者(56)と、妻で歯科衛生士の女性容疑者(52)=いずれも詐欺罪で起訴済み。男性容疑者は「お金をだまし取ったことに間違いありません」と容疑を認め、女性容疑者は「借りているだけです」と否認しているという。
再逮捕容疑は、夫妻は共謀。2022年9月10~15日、同市内の50代男性に対し、「銀行に勤める娘のノルマでカードを作ってもらった複数の人が勝手にお金を借りてしまった。お金を立て替えないといけなくなった」などとだまし、1130万円を詐取した疑い。
同署によると、夫妻は9月10日に男性方を訪問。男性容疑者が「立て替えるのに1500万円足りない」、女性容疑者が「みんな上限に近い金額を借りている」などと伝えた。男性は同15日、用意できた現金1130万円を夫妻方で手渡した。捜査関係者によると、男性は学校関係者で、男性容疑者と親しかったという。
同署は昨年11月、知人から銀行カードローン用のカードを詐取したとして夫妻を逮捕。さらに別の知人からカードをだまし取った容疑で再逮捕しており、逮捕は今回で3度目。
同署のその後の調べで、ほかにも2019年2月~22年2月、夫妻から「メガバンクで働く娘のノルマのため」といった依頼を受け、県内の教員ら30人がカードを作成していたことが判明。いずれも解約名目で夫妻に預けたカードを無断で使われていた。
捜査関係者によると、夫妻はカードで借り入れた金を生活費などに充てていたほか、別のカードローンの返済に回していたとみられる。夫妻に現金をだまし取られたという相談も10件ほどあるといい、同署は全容解明を進めている。