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2023.01.05 08:40

年末年始の人出、高知県内は低調...第8波・物価高影響か 主要施設からは復調実感の声も

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県外客の姿も多く見られた県立足摺海洋館「SATOUMI」(3日、土佐清水市三崎)

県外客の姿も多く見られた県立足摺海洋館「SATOUMI」(3日、土佐清水市三崎)

 新型コロナウイルス下3度目の年末年始は、行動制限こそなかったものの、感染「第8波」や物価高の影響もあり、高知県内の集客施設の人出は1年前より低調だった。それでも「コロナ前の水準に戻ってきつつある」という声もあり、観光県復活への期待も寄せられた。

 高知新聞は県内主要施設に12月29日~1月3日の6日間の来場者数を聞いた。

 香美市のやなせたかし記念館は前年同期より1169人少ない3998人、土佐清水市の県立足摺海洋館「SATOUMI」は3727人減の4630人が訪れた。両施設とも、昨年11月からの感染第8波の影響を指摘する。

 同記念館の担当者は「未就学児の親子連れが多い施設なので、感染の不安が大きいのでは。我慢の時期はもう少し続くかもしれない」と声を落とす。

 高知市のひろめ市場(元日休館)も約9千人少ない4万3900人で、担当者は「まだコロナ前の8割ほど」。国の全国旅行支援が年末年始は適用外だったことに加えて、「物価高や賃金が上がらない経済状況も影響していると思う」と話した。

 一方、明るい兆しを感じたという声もあった。

 県立のいち動物公園(香南市)は1月2、3日で5051人、室戸市のむろと廃校水族館は6日間で3452人、高知市の桂浜水族館は元日を除く5日間で5841人が訪れ、いずれも前年同期比で微減だった。

 それでも、「県外ナンバーの割合はコロナ前に戻りつつある」「大勢の家族連れや、高知への帰省客が増えた」とポジティブに受け止める。

 高知市の桂浜公園は、昨年10月の商業エリア一新から初めての正月。元日の午前3時には初日の出の見物客で約400台分の駐車場がほぼ満車になり、レストランなどでぜんざいや振る舞い酒を楽しむ人の姿でにぎわった。1日に900~1400台超の車が乗り入れ、6日間で推計2万1千人が訪れたという。

 担当者は「リニューアルオープン以降で最も盛り上がった。例年より滞在時間も長くなったのでは」と声を弾ませた。
初売りでにぎわった高知大丸(2日、高知市帯屋町1丁目)

初売りでにぎわった高知大丸(2日、高知市帯屋町1丁目)


 高知大丸(高知市)は元日を除く5日間で前年並みの約4万人が来店。昨秋開業したフードホールもにぎわい、担当者は「感染拡大している割に多かった。今年はウィズコロナの経済活動を期待したい」。イオンモール高知(同市)もほぼ前年と同じ約28万人が6日間で来場し、福袋を買い求める客でごった返した。

 高知城懐徳館の三が日の来館者は、前年比で微減の4694人。高知城で開かれているイベントに合わせ午後6~9時に開館した12月29~31日には903人が訪れた。2022年全体の来館者は20万3千人で21年の8割増と回復傾向にある。

 高知城管理事務所は「コロナ前にはまだ及ばないが、過去2年よりましになってきた。今年は昨年以上の人に来てもらえることを期待したい」と新年に希望を込めた。

 高知城で開催されている光と音楽のイベント「ひかりの花図鑑」には、年末年始の6日間で約9千人が来場した。前年同期のイベントでは6日間で約1万3千人が訪れており、県観光政策課は「寒波やコロナもあり予想よりちょっと少なめ」と残念そう。

 ただ、「全体的に観光需要が戻ってきている。全国旅行支援も改めてスタートするし、NHK朝ドラ『らんまん』もあるので、追い風はかなり来ている。観光博覧会などを順調に進め、今年は頑張りたい」と意気込んだ。(本紙取材班)

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