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2022.12.26 12:04

【シトウレイの街角スタイル研究所】「2022年冬編」 パリで見つけた!キッズ出自のトレンドに

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 大きめサイズで「今」っぽく=9月、パリ

◎神髄は「どう着るか」



 こんにちは、シトウレイです! 今回はパリのストリートで見つけた2023年春夏シーズンのトレンドにまつわるアレコレをお届けしたいと思います。


 まず感じたのは「トレンドの生まれ方がいよいよ本格的に変わってきたな」ということ。トレンドといえば、デザイナーがアートや音楽、旅からインスピレーションを受けて創造。ショーを開いて購買力のある大人層に伝え、買う余裕のないキッズたちはそれに似た服を着たり作ったり…と「トップダウン」の広がり方をしていました。


 で、す、が…この流れが変わってきたんです。今はキッズたちの「マイブーム」なり局地的な流行なりをブランド側が吸い上げて高級仕様にアレンジ。ショーで提案、大人に伝わり…という流れが顕著に。そう、キッズ出自の「ボトムアップ」でトレンドが作られているんです。


 そのトレンドとしての注目はまずデニム。定番アイテムの筆頭格ですが、サイズを変えれば印象が全く変わる! 1、2サイズ大きめをチョイス、ダボっと履くと途端に「今」っぽくなります。おしゃれの神髄は「何を着るか、ではなく、どう着るか」。2枚を重ねて履くデニム・オン・デニムも多く見かけました。


 もう一つの注目はカーゴパンツ。既にキッズの間では広まっていたものを、今シーズンは各ブランドが上手に昇華、大人のこなれたカーゴとしてショーに登場させていました。そしてシャツも見逃せません。Y2K(2000年)トレンドの流れを受けて裾や袖はやけに長く&大きく。袖が指先まで隠していたり、長めの裾をあえて出していたり…も、今っぽい着こなしです。


 キッズ出自のトレンドが生まれている背景には「ミレニアム世代、Z世代」の存在があります。今後、消費の中心になる彼ら彼女らの感性に合わせてクリエーションをした方が「刺さる」ものができるだろう、というマーケティング思考がそこにはあります。


 ヘアアクセサリーでもキッズのトレンドが元気です。最もアツいのは「パッチン留め」をグサグサ刺す! 新手のヘルメット?と勘違いしそうなほどに頭中に刺しています。ヘアアクセをたくさん着けたキッズはコレクション中、とてもよく見かけました。もしかしたら次のシーズンあたりにはランウエーに現れるかも…そんな可能性を感じます。


 最後はサングラスの動向を。へりの部分がトゥーマッチなほどに強調された「ネトラバスティ」なサングラスがトレンドに! ネ、ネトラバスティ…?と思った方はぜひ画像検索してみてください。そう、それが今のトレンドの形!


 また次回、皆さんとファッションをシェアできることを楽しみにしています! チャオ!(ストリートスタイルフォトグラファー、写真も)


   ×   ×


 シトウ・レイ 石川県生まれ。早稲田大卒。雑誌で写真家として活動を始め、日本を代表するストリートスタイルフォトグラファーとして国内外で高い評価を得る。現在は、ファッションナビゲーターとしてテレビやラジオ、講演など幅広く活動する。

(c)KYODONEWS

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