2022.12.21 11:46
原発運転60年超案を了承 福島事故教訓からの転換、規制委
新しい規制制度案について説明を聞く原子力規制委の会合=21日午前、東京都港区
原子力規制委員会は21日、定例会合を開き、原発の運転開始30年後からは、10年以内ごとに設備の劣化を審査し、60年超運転を認める新たな規制制度案を了承した。原発を推進する政府方針を追認する形で、東京電力福島第1原発事故を教訓に定められた規制制度が転換することになる。
運転期間を巡っては、経済産業省が再稼働に向けた新規制基準適合審査による停止期間などを除外し、運転開始60年を超える稼働を可能にする法整備を検討。規制委は意見公募や電力会社との意見交換を経て、運転の上限60年などを定めた原子炉等規制法の改正案をまとめる。来年の通常国会への提出を目指す。