2022.12.20 08:00
小社会 ガチョウの沈黙
そのコルベールは課税の極意をこう述べたという。〈ガチョウから羽を取るときは、一気にむしり取ってはいけない。適度に抜けば、ガチョウは暴れず、黙ったままでいる〉。ちなみに〈羊の毛をむしるとき〉の説もある。
先月の「ニューズウィーク日本版」で作家、早坂隆さんが触れていた。この極意、現代の欧州の付加価値税、日本でいう消費税と似た発想とみる。広く浅くの徴収ではある。痛みはあっても社会保障の財源という看板からか、増税を重ねた安倍政権も倒れはしなかった。
さすがに、今度はガチョウも変だなと感じるのではないか。政府・与党が、防衛費増額に伴う財源の一部を増税で賄う方針を決めた。実施時期は決まらなかったものの、法人、所得、たばこの3税の枠組みを固めている。
とりわけ、復興特別所得税の「転用」はおかしな話に映る。東北の震災復興のためにと払っていた税金のほぼ半分が、岸田首相が言う「戦闘機やミサイルを買う」お金にすげ替えられる。国会論議も国民への説明も尽くさず、わずか1週間で決まっていい話ではない。
何かとやり直せと言いたい防衛論議である。黙ったままではいけないのだろう。むしられるガチョウも羊も。
12月20日のこよみ。
旧暦の11月27日に当たります。ひのと ひつじ 八白 先勝。
日の出は7時05分、日の入りは17時01分。
月の出は3時17分、月の入りは14時12分、月齢は26.2です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で3時44分、潮位141センチと、15時05分、潮位160センチです。
干潮は9時12分、潮位76センチと、21時56分、潮位16センチです。
12月21日のこよみ。
旧暦の11月28日に当たります。つちのえ さる 七赤 友引。
日の出は7時06分、日の入りは17時02分。
月の出は4時26分、月の入りは14時51分、月齢は27.2です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で4時41分、潮位156センチと、15時47分、潮位168センチです。
干潮は10時07分、潮位79センチと、22時40分、潮位-3センチです。