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2022.12.06 08:32

介護はクリエーティブ!「ヘルプマン」漫画家・くさか里樹さん招き魅力確認 高知市で大会議

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介護関係者100人が仕事の魅力を再確認した「ヘルプマン大会議」(高知市はりまや町1丁目の「ビーステーション」)

介護関係者100人が仕事の魅力を再確認した「ヘルプマン大会議」(高知市はりまや町1丁目の「ビーステーション」)

 介護漫画「ヘルプマン」シリーズの作者であるくさか里樹さん(香美市在住)と、県内の介護職員らが仕事の魅力について語り合う「ヘルプマン大会議」が4日、高知市内で開かれた。くさかさんは「介護はクリエーティブな仕事。ヘルプマンの主人公を超えた人が、現実にはたくさんいる。鼻高く自信を持ってほしい」とエールを送った。

 介護現場の闇と希望を描き、業界に大反響を巻き起こした人気シリーズが昨年9月に完結。「作品で描かれた介護への前向きな思いを受け継いでいこう」と、県内の介護関係者らでつくる実行委員会が企画した。

 くさかさんは講演で、漫画の題材になった実際のエピソードを披露。寝たきりで一言も言葉を発さない認知症の女性に対し、ホームヘルパーが民謡のレコードを聞かせたところ「ハー、ヨイヨイ!」と歌い始め、それ以降よく話すようになったという。

 くさかさんは「おばあさんは自尊心を保つために〝生ける屍(しかばね)〟のフリをしていたが、民謡を聞いて再び思考のスイッチが入ったんだと思う。人の宝物というものは、何げない生活や心の中にある」とし、人を変えることのできる介護職の魅力を訴えた。

 また、入浴拒否など「問題行動」を繰り返す高齢者の背景を探り、解決していく介護職員の話も紹介。「介護は作業ではなく人間の想像力が必要。魔法を掛けたように高齢者を笑顔にできる、すごい仕事」と重ねて訴えた。

 このほか、介護職員らがやりがいやしんどさを語り合うコーナーのほか、県内の事業所や介護学生の事例発表、くさかさんが作詞したイベントテーマソングのライブも。四万十市のケアマネジャーの女性(60)は「仕事を辞めようかと思っていたが、参加して前向きな気持ちをもらえた。もう少し頑張ってみようと思えた」と話していた。

 ライブハウスを会場にウェブとのハイブリッド形式で行われ、県内外の約100人が参加。次回の第2回は来年度に兵庫県で行われる。(石丸静香)

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