2022.11.26 16:28
被災地の巨大防潮堤に壁画、宮城 「灰色の境界線」に彩りを
地元住民らの前で披露された防潮堤の壁画=26日午前、宮城県石巻市雄勝町
東日本大震災で被災した宮城県石巻市雄勝町の巨大防潮堤に壁画が描かれ、26日、野外美術館として公開された。アート事業を手がける石巻市の団体が「自然と人間を分けた灰色の境界線に色を与えたい」と企画した。
壁画は二つあり、リアス海岸の風景の作品と、朝焼けの海に向かう漁師の背中を描いた作品。いずれも高さ7メートル、幅5メートルを超える。9月に着手し、地元住民や親子連れが防潮堤をペンキで青く塗り、下地づくりを手伝った。
一帯は「海岸線の美術館」と命名され、今後も町内の防潮堤をキャンバスに、新たな壁画制作を進める予定。