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2022.11.18 08:40

山上の庭園に再び光を 高知県香美市の地域団体が活性化へイベント

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香美市の資源を活かす会が催したイベントで、標高400メートルの庭園を散策する参加者(写真はいずれも香美市物部町庄谷相の紫翠園)

香美市の資源を活かす会が催したイベントで、標高400メートルの庭園を散策する参加者(写真はいずれも香美市物部町庄谷相の紫翠園)


 「香美市の資源を活(い)かす会」が、景観や自然といった地元の資源を次世代に残そうと活動している。過疎高齢化で埋もれた場所などに再び光を当て、活性化につなげる取り組み。10月には標高400メートルの山の上にある庭園で初めてとなるイベントを催した。

 「―活かす会」は1月に結成。市の地域づくり支援員、近藤かおりさん(56)が市内各地を回る中で「人や自然など素晴らしい資源があるのに、灯が消えそうになっている。何とか継承しなければ」と感じて知り合いらに声をかけ、青年団や観光団体などから20~80代の約30人が集まった。

春の庭園は桜などが咲き誇る(近藤かおりさん提供)

春の庭園は桜などが咲き誇る(近藤かおりさん提供)

 手始めの舞台となったのが、同市物部町庄谷相の山の上にある庭園「紫翠園(しすいえん)」。公文寛伸さん(85)が25年ほど前に自宅近くの山約1ヘクタールを切り開いて造り上げ、アジサイやハナショウブ、桜など100種を超える花木が植えられている。2000年代は観光バスも訪れるほどだったが、公文さんが高齢となって手入れが行き届かなくなり、近年は大人数を受け入れていなかった。
紫翠園を整備した公文寛伸さん

紫翠園を整備した公文寛伸さん


 そんな現状を知った同会が「この場所を改めて知ってもらおう」とイベントを企画。草刈りや土の手入れといった準備も担い、市内外から訪れた15人ほどを出迎えた。

 一行は写真を撮りながら自然豊かな園内を散策。弁当を囲んでの歓談や竹食器作りなども楽しんだ。ある参加者はイベント後、「桜の手入れをさせてほしい」と名乗りを上げたという。

 「誰かが動けば支援の輪は広がる」と近藤さん。「紫翠園に限らず、市内には眠っている資源がまだまだあり、これから発掘したい」と意欲を見せていた。(福井里実)

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