2022.11.17 02:00
楓を覚えていてくれて幸せ 事件から18年、父手記発表
奈良県で2004年に当時小学校1年の有山楓ちゃん=当時(7)=が誘拐、殺害された事件は17日で発生から18年。父親の茂樹さん(48)が県警を通じて手記を発表した。全文は次の通り。
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楓が事件に遭って18年がたちます。
昨年末、初めて公の場で事件について話しました。楓との思い出、自分の中に閉じ込めていた感情等を話していると、改めて楓の存在、喪失感の大きさを感じました。17日も「いってきます。お仕事がんばってね」とメールを送ってくれ学校へ行った楓、いつも通りの生活が簡単に崩れさるなんて思いもしませんでした。友達と話すこと、大好きなダンスを踊ることも自転車やブランコに乗ることもできなくなり、楓のうれしそうに話す姿、笑顔を見ることがもう二度とできません。
そんな思いの私へ、楓は寂しがらないようにとたくさんの出会いをプレゼントしてくれました。楓が被害に遭った現実は変わることはありません。それでも多くの人が楓を知り、生きた7年間を覚えてくれていることが私たち家族にとって幸せなことなのだと感じます。
子どもたちが被害に遭わないよう、地域や学校、行政や警察の「かけがえのない命」を守る活動が継続されています。きっと楓も一緒に見守り活動に参加し、新たな出会いをしているのだろうと思います。子どもたちの笑顔があふれる社会を心から願います。