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2022.11.06 08:00

小社会 きれいな地名には

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 この秋の休日に四万十川を訪ねた折、久しぶりに「百笑(どうめき)」の難読地名を目にした。盛んな川の水音が「どど」と笑いどよめくようにも聞こえたので、この字を書いたともされる。

 少し上流の「川登(かわのぼり)」は、中世以前からの地名だという。このあたりの四万十川はS字を描いて大きく蛇行。洪水時は流れが阻まれ、暴れ川が川上へ逆流する。かつての本紙連載「土佐地名往来」には、「まさに長年にわたる水害の歴史が刻まれた地名」とある。

 先ごろ宮城県の地名研究会会長、太宰幸子さんの講演を聴く機会があった。題して「地名は知っていた」。災害の歴史と結び付く地名は多く、そこには先人からの伝言があると説く。

 古くから津波被害に遭ってきた三陸には、海から離れた山手に「大船沢(おおぶねざわ)」の地名がある。昔、津波で大きな船が打ち寄せられたのが由来。「経塚(きょうづか)」には、僧侶が懸命にお経を唱えると津波が止まったという伝説が残るとか。

 「きれいな地名にはトゲがある」という話も興味深かった。長い間に印象のよい漢字に置き換わった地名はままある。たとえば土砂災害絡みなら、梅は「埋め」、桜は崩れる意の「クレ」から変化した可能性もあるという。むろん、異なる由来の地域もあるだろうが。

 きのうの本欄でも5日の「津波防災の日」に触れた。そういえば、いま住む所の古い地名は何だろう。先人からの伝言に耳を澄ませてみるのもいいかもしれない。


11月6日のこよみ。
旧暦の10月13日に当たります。みずのと ゐ 七赤 仏滅。
日の出は6時29分、日の入りは17時10分。
月の出は16時02分、月の入りは3時54分、月齢は11.7です。
潮は中潮で、満潮は高知港標準で4時26分、潮位174センチと、16時38分、潮位184センチです。
干潮は10時30分、潮位56センチと、22時53分、潮位35センチです。

11月7日のこよみ。
旧暦の10月14日に当たります。きのえ ね 六白 大安。
日の出は6時30分、日の入りは17時09分。
月の出は16時30分、月の入りは4時57分、月齢は12.7です。
潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時11分、潮位181センチと、17時05分、潮位187センチです。
干潮は11時06分、潮位62センチと、23時27分、潮位23センチです。

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