2022.10.28 17:28
日銀総裁、早期利上げ否定 円安「急速でマイナス」
金融政策決定会合後、記者会見する日銀の黒田総裁=28日午後、日銀本店(代表撮影)
日銀は28日の金融政策決定会合で、2022年度の消費者物価の上昇率見通しを2・9%に上方修正した一方、現行の大規模金融緩和策の維持を決めた。黒田東彦総裁は記者会見で「今すぐ金利の引き上げや(金融緩和の)出口が来るとは考えていない」と述べ、2%の物価安定目標の達成には時間がかかるとの考えを改めて示した。最近の円安進行については「急速かつ一方的。わが国経済にマイナスで望ましくない」と指摘した。
日銀が会合後に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、22年度の消費者物価の上昇率見通しを7月時点の前年度比2・3%から2・9%へ引き上げた。