2022.10.24 13:35
性犯罪「拒絶困難」が処罰要件に 不同意含めず、被害者反発
法務省で開かれた法制審議会の部会=24日午前
刑法の性犯罪規定の在り方を検討する法制審議会(法相の諮問機関)の部会が24日開かれ、法務省が見直しの試案を示した。強制性交罪などで処罰できる要件に関し、被害者を「拒絶困難」な状態にさせた場合とし、現行法で定める「暴行・脅迫」のほか、上司・部下や教諭・生徒といった関係性の利用など計8項目の行為・状態を例示した。要件を具体的にし、明確化を図る狙いがある。
被害者団体は、不同意の性行為を広く処罰できるよう強く求めていたが、試案では採用されなかった。被害者側の反発は必至だ。
「性交同意年齢」は現行の13歳から16歳に引き上げ、16歳未満への性行為は罰する。
内閣府は、性被害に関する相談窓口「ワンストップ支援センター」を設け、医療や心理面、法的な支援に当たっている。全国共通で短縮ダイヤル「#8891」。警察の性被害相談窓口は、全国共通で短縮ダイヤル「#8103」。