2022.09.25 08:36
絵金に夢中!小5斎藤君 作画、研究…「思い伝えたい」 10/2絵金蔵ガイドも 高知県香南市
芝居絵屏風の前でガイドの練習をする斎藤颯介君(香南市の絵金蔵)
小学3年生の時から描いている絵。下描きはせず「絵金さんのように一筆でびしっと描きたい」
カレンダーの裏にサインペンで作品を模したものやオリジナル画を描き始め、これまでに100枚近く仕上げた。作画だけにとどまらず、昨年からは夏休みの自由研究などで絵金の人物像や作品、絵金祭りなどについて調べている。
「きれいでリアル。怖いけど面白い」。筆で一本一本描かれた髪の毛や赤、黒、緑など鮮やかな色使い、凄惨(せいさん)だがユーモアにあふれた表現、絵に込められた魔よけの意味…。研究を深め、知れば知るほど絵金ワールドに引き込まれた。
そんな中、10月に生誕祭を控えた絵金蔵から、芝居絵屏風(びょうぶ)の解説ガイドのオファーが来た。「僕がガイドをしたら、絵を怖がる子どもや知らん人にも見てもらうきっかけになって、面白いんじゃないか」と快諾。学芸員らのアドバイスを受けながら練習に励んでいる。
屏風の中の複雑な世界を自分の言葉でかみ砕いて説明する姿に、学芸員の中西洸太朗さん(31)は「若い世代が興味を持ってくれてありがたい。自分よりうまい…」。絵金蔵での斎藤君の解説は2日午前11時と午後1時。斎藤君は「絵金さんの思いを伝えたい」と当日を心待ちにしている。(深田恵衣)