2022.09.19 08:38
台風で高知県内交通乱れる 倒木、停電、休館も
高知市の中央公園ではトイレ前の木が倒れた。強風のためとみられる(18日午後8時10分ごろ、同市帯屋町1丁目)
幼稚園のプレハブ倉庫が吹き飛び、市道を一時ふさいだ(18日午後1時半ごろ、四万十市不破)
JR四国は、土讃線の高知―窪川間の特急を昼ごろから運休するなどし、予土線は始発から運転を見合わせた。土佐くろしお鉄道の中村・宿毛線も昼ごろから運休した。
また、室戸市の国道55号が越波のため、中土佐町の国道56号は以前の土砂崩れ発生地点で災害の危険性があるとして通行止めになった。仁淀川町の国道33号も雨量規制のため通行止め。牧野植物園や坂本龍馬記念館といった県立施設などが休館となった。
四国電力送配電によると、午後11時時点で佐川町、香南市、高知市など県内各地の約1万900戸で停電が発生している。
高知市帯屋町1丁目の中央公園では午後6時過ぎ、トイレ北側の木が折れているのが見つかった。同市によると強風で倒れたとみられ、けが人は確認されていないという。
四万十市不破では幼稚園のプレハブ倉庫が、敷地から5~6メートル下の市道に落下。強風にあおられたとみられ、同園職員は「約2週間前に設けた落下防止柵が壊れていた。まさか柵を突き破るとは」と驚いていた。
19日も多くの交通機関が運休などの対応を取り、高知空港発着の空の便は全便欠航。JR四国は、県内を走る土讃線の全区間、予土線の全区間で終日運休。土佐くろしお鉄道も中村・宿毛線、ごめん・なはり線いずれも終日運休する。
とさでん交通の全ての路面電車やバス、高知東部交通の路線バスは全便運休の予定。高速バスは始発から全便運転を見合わせ、20日も大阪、神戸の各線で一部運休を決めた。
主要施設では高知城、オーテピア、県立美術館、高知競馬場などが臨時休館・開催休止を決め、ひろめ市場も休業する。(本紙取材班)