浮上時に貨物船認識できず　潜水艦衝突で安全委報告

2022.08.25 10:09

浮上時に貨物船認識できず　潜水艦衝突で安全委報告

高知新聞社

　貨物船との衝突で損傷した海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」のかじ＝２０２０年（運輸安全委員会提供）

　昨年２月に高知県沖で海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」と香港船籍の貨物船「オーシャン・アルテミス」が衝突した事故で、運輸安全委員会は２５日、調査報告書を公表した。潜水艦が水中音波探知機（ソナー）で周囲の状況を探って浮上した際に音源を誤認し、貨物船を認識できなかったとして、監視体制の強化など再発防止策を防衛相に提言した。

　報告書によると、潜水艦は昨年２月８日午前１１時ごろ、潜望鏡で洋上を見る露頂と呼ばれる作業のため浮上し、貨物船の船底に衝突した。ソナーで探知した貨物船の放射音や乗員が確認した航行音を、遠くのコンテナ船のものと誤認した。

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