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2022.08.21 08:35

繁栄呼んだ兼山の「落とし」 石畳と水路、風情漂う 物流拠点に商店や料亭―ちいきのおと(84)春野町森山(高知市)

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野中兼山が水上交通の拠点として整備した「新川の落とし」(高知市春野町森山)

野中兼山が水上交通の拠点として整備した「新川の落とし」(高知市春野町森山)


 盛夏。高知市春野町森山で暑さを忘れる風景に出合った。石畳を流れる水。周りに生い茂った木々が陰をつくる。土佐藩家老、野中兼山の遺構で水上交通の拠点だった「新川の落とし」。川を経由して人とモノが往来し、商店や料亭、劇場が立ち並んだ時期もあった。にぎわいを知る住民らの話から、往時と今を訪ねた。

※1965年当時の写真と、現在の姿を重ねました。画像中央のスライダーを動かして比較してみてください。

■新川の「落とし」


■新川地区の表通り

 せみ時雨をかき消し、ざーっと「落とし」を下る水流。近くの三好晃一さん(87)は「涼しいでしょう。クーラーがない昔は皆、川辺に出ていました。もちろん水浴びも」と笑う。

春野郷土資料館にある新川の落としの模型(高知市春野町西分)

春野郷土資料館にある新川の落としの模型(高知市春野町西分)

 三好さんや春野町史によると、兼山は仁淀川から田畑に水を引く堰(せき)や水路を整備。水路は交通にも使われ、上流から舟で運ばれた材木や木炭は、水路から新川川、浦戸湾を経て城下に向かった。

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