2022.08.15 12:35
「悲惨さ語り継ぐ」戦没者追悼式 遺族、平和の尊さかみしめ
全国戦没者追悼式に向かう参列者ら=15日午前、東京・日本武道館
厳しい日差しが照りつける中、全国戦没者追悼式の会場となった日本武道館(東京都千代田区)には、高齢の遺族が喪服姿で足を運んだ。戦後77年を経ても変わらぬ悲しみを抱え「悲惨な歴史を語り継ぐ」と誓った。
正午の時報に合わせ、黙とうした。秋田市の佐藤勝也さん(54)は、祖父善之助さんがパプアニューギニアで戦病死した。
身元が分からない「無名戦士」や民間人の遺骨約37万柱を納める千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れた東京都杉並区の女性(75)は、夫の伯父が戦死した。小さな丸い石が届いただけで、どこで亡くなったかも分からない。「戦争の痛みは忘れられない」と語った。