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2022.08.12 16:58

御巣鷹、他の事故・災害遺族も 慰霊登山、安全への誓いで連帯

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 「御巣鷹の尾根」にある「昇魂之碑」の前でシャボン玉を飛ばす早坂由里子さん(奥右)。同左は夫の満さん=12日午前、群馬県上野村

 日航ジャンボ機墜落現場の「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)には、「8・12連絡会」の事務局長美谷島邦子さん(75)と交流を深めた他の事故、災害の遺族も慰霊登山している。家族を突然失った悲しみと、やるせなさ―。安全を希求する誓いと鎮魂の祈りが遺族を緩やかに連帯させる。


 横浜市の加山圭子さん(67)は、2005年の東武伊勢崎線竹ノ塚駅(東京都足立区)の踏切事故で母を亡くした。


 新聞で目にした「事故防止の在り方を考える集い」に参加した。「安全軽視は一個人だけでなく組織全体の責任」。美谷島さんは自分の気持ちを代弁してくれた。


 宮城県亘理町の早坂由里子さん(59)は、11年の東日本大震災で長女=当時(18)=を失った。通っていた自動車学校の送迎車で避難中、津波にのみ込まれた。


 新聞で美谷島さんを知り、メールや電話をするように。「気持ちの整理がつかないのは当たり前」。助言に気持ちが和らいだ。


 震災追悼行事で美谷島さんと初めて会い、尾根を毎年訪れるようになった。「墓標を見ると、墜落事故を風化させてはいけないと改めて感じる。自分の語り部はコロナで中止しているが、来年こそやりたい」と決意を新たにした。

(c)KYODONEWS

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