2022.08.07 08:26
剣道 女子の岡豊、決勝Tへ【四国インターハイ】
【女子団体予選リーグ 岡豊―佐久長聖】大将戦、岡豊の岡部=右=が胴を決める(春野体育館=反田浩昭撮影)
決勝トーナメント進出を決めた岡豊は、ほとんど全員が泣いていた。崖っぷちの状態から主将岡部の2本取りで逆転勝利。中堅田所が「(岡部は)本当にかっこよかった。輝いていました」と激賞するエースの働きで、予選を突破した。
予選同組の3校の中では実力上位とみられていた。しかし、「全国選抜3位の成績と地元のプレッシャー。いつもとは勝手が違った」(田所)。1試合目を引き分けて迎えた勝負の2試合目も、副将を終えて0―1。大将の岡部が無失点で2本取らないと予選敗退が決まる状況は、逆にエースを奮い立たせた。
「これまでは先に取られると取り返せなかったんですが、3年間の全部を出して絶対に取り返す」と岡部。数十秒で胴を奪うと、1分以内に面で2本目。鬼神のごとき迫力と、圧倒的な打突力で試合を制した。
最後に神懸かった主将がもたらした勝利に、副将横山は「いつも岡部に助けてもらっている。明日こそは自分が取って岡部を楽にさせる」。苦しみは抜けた。後は楽しむだけ。(井上真一)