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2022.08.01 08:40

高知商5大会連続入賞 悔しさも喜びも一緒―まんが甲子園

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晴れやかに健闘をたたえ合う高知商のメンバー(高知市布師田の高知ぢばさんセンター=山下正晃撮影)

晴れやかに健闘をたたえ合う高知商のメンバー(高知市布師田の高知ぢばさんセンター=山下正晃撮影)

 5大会連続入賞を果たした高知商業。ただ昨年大会準優勝の喜びを知るリーダーの3年、大崎いぶきさんは閉会式でマイクを向けられ「悔しいことをしてしまった。作品は良い作品だと思う。でも個人的には悔しい」。涙が止まらなかった。

 3年の野瀬未来(みく)さん、2年の松村桃さんは昨年チームのメンバー。今年は、3年の丸山羽菜さんと1年の岸田みづきさんを加えた5人で挑んだ。

 チームの持ち味は色の豊富さ。手間暇が掛かるだけに、塗りの作業は時間との闘いだ。

 決勝戦では、1次競技で時間ぎりぎりとなった反省から序盤で素早く線画を仕上げたが、これで逆に「油断した」(大崎さん)。色塗りに時間をかけすぎ、最終調整に5人が総掛かりになる非常事態に。時間いっぱいまで、誰もが無言でペンを入れ続けたが「全員で確認する時間がとれなかった」(野瀬さん)。競技終了のドラが響くと「もっと声をかけて、うまく時間を管理できたんじゃないか。もっと良い作品にできたんじゃないか」。大崎さんの目からたちまち涙があふれた。

 決勝で描いたのは、鬼ケ島に乗り込んだ桃太郎が暴力を怖がる鬼に気付き、戦わずに裁判で解決しようと提案する作品。元ネタを考えたのは「ニュースで見ていた、まんが甲子園に出たい」と今春進学した岸田さんで、「めまいがするほど緊張していた。あこがれの舞台で受賞のお手伝いができてうれしい」とうれし泣きだった。

 大崎さんも、そんな後輩の姿に「仲間に恵まれた。このチームらしく、楽しくやるという目標は達成できて満足です」。最後は激闘を戦い抜いた仲間と、笑顔でねぎらい合った。(川田樹希)

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