2022.07.31 16:04
黒い雨の胎内被爆、審査中断 40件、母親死去の規定なし
広島原爆の「黒い雨」被害者救済のため、今年4月から運用が始まった新たな被爆者認定基準を巡り、母親が既に亡くなっている場合の「胎内被爆者」について審査方法が定められておらず、広島市が30~40件の被爆者健康手帳交付の審査を中断していることが31日、市への取材で分かった。
通常は、母親が被爆者と認められれば、被爆時に胎児だった人は「胎内被爆者」と認定され、手帳を取得できる。だが、黒い雨による胎内被爆者と認定されるためにはまず、既に亡くなった母親が黒い雨被爆者だったと証明されなければならない。
厚労省の担当者は「できるだけ早く結論を出したい」と話している。