2022.07.29 10:47
アフガンの大仏史料、複数盗難 バーミヤン遺跡、胎内経も
アフガニスタンのバーミヤン遺跡。大仏が収められていた「仏龕(ぶつがん)」が見える=6月(共同)
【カブール共同】アフガニスタン中部の世界遺産バーミヤン遺跡でイスラム主義組織タリバンの旧政権が2001年に破壊した大仏立像2体のうち東大仏から見つかった「胎内経」と「麻袋」が、昨年8月のタリバン復権直後に盗まれたことが29日、分かった。いずれも大仏建立の経緯解明につながる第一級史料。現在のタリバン暫定政権の情報文化省当局者ら、複数の関係者が共同通信に明らかにした。
バーミヤンにあるドイツ調査隊の収蔵庫で保管されていた。仏教文化学が専門の入澤崇龍谷大学長は「建立時に人々がどのような思いを託したかを語る、極めて貴重な史料が失われた。ショックだ」と話している。