日銀、大規模緩和を維持　景気優先、円安誘発の恐れも

2022.07.21 12:30

日銀、大規模緩和を維持　景気優先、円安誘発の恐れも

高知新聞社

　金融政策決定会合に出席するため、日銀本店に入る黒田総裁（右）＝２１日午前（代表撮影）

　日銀は２１日に開いた２日目の金融政策決定会合で、金利を極めて低く抑える現行の大規模な金融緩和策の維持を決めた。一段の円安進行を誘発する恐れがあるが、景気の下支えを優先した。会合後に公表した「経済・物価情勢の展望（展望リポート）」では、最近の円安による輸入品価格の上昇を踏まえ、２０２２年度の消費者物価の前年度比上昇率見通しを２・３％に上方修正した。４月時点の予想は１・９％だった。

　２％の物価上昇目標を表面上は達成することになるが、日銀はエネルギー価格の高騰による一時的な現象とみており、２３年度の物価上昇率の見通しは１・４％に下がると予想した。

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