2022.07.19 17:11
ヒ素ミルク訴訟、森永が争う構え 救済不十分で賠償請求
1955年に発生し、「戦後最大の食品中毒」とされる森永ヒ素ミルク事件で、脳性まひになった大阪市の女性(68)が森永乳業(東京)に計5500万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が19日、大阪地裁(池上尚子裁判長)であり、森永乳業側は請求棄却を求めた。
口頭弁論で原告の女性は意見陳述。「苦しみを、死ぬまで抱え続けなければならない」と訴えた。
森永乳業側は、事件を起こしたことに関し「謝罪の気持ちがある」とし、社会的な責任を負っていると主張。一方で女性が脳性まひになったことが、自社の粉ミルクを飲んだことに起因するかどうかについては争う構えを示した。