2022.07.18 16:03
中国版新幹線、運行は1日1往復 北京五輪で整備、活用できず
北京と河北省張家口を結ぶ高速鉄道の列車前で記念撮影をする乗客ら=14日、北京北駅(共同)
2月に開かれた北京冬季五輪のために中国が整備した高速鉄道(中国版新幹線)の新路線が、需要不足で1日1往復だけの運行になっている。駅前の商業施設は閉鎖中。国家の威信をかけたプロジェクトが有効活用されていない。
中国は北京と河北省張家口に分散する五輪会場を約1時間で結ぶ新路線を建設。中国メディアによると総投資額は580億元(約1兆2千億円)。「万里の長城」の地下深くを通る全長約12キロのトンネルを貫通させ、「ハイテク五輪」の象徴として自動運転システムも導入した。
大会中は1日17往復ほど運行。最高時速350キロで大会関係者や報道陣を運び、国際的に注目された。